ネット上の写真、デザインに使っても大丈夫?デザインするときに気をつけたい著作権の話

データの作り方

こんにちは。インクイットブログ担当です。

ポスターやタペストリーをデザインするとき、写真などを使ったデザインをすることが多いかと思います。現在はたくさんの写真がネット上にあふれていますが、それらには著作権があり、なんでもかんでも使っていいわけではありません。

今回は、デザインに使う写真の著作権と、著作権侵害にならずにデザインを作るポイントを紹介します!

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そもそも、著作権とは

著作権とは、作家やアーティストなどが作った作品に対して、その人が持つ権利のことです。この権利は、本、音楽、映画、絵画、プログラムなど、さまざまな創作物に適用されます。著作権を持つ人は、自分の作品がどのように使われるかを決めることができ、無断でコピーされたり変更されたりするのを防ぐことができます。

写真の著作権

写真の著作権とは、写真を撮った人(写真家)がその写真に対して持つ権利のことです。この権利は、写真が撮影された瞬間から自動的に発生し、写真家がその写真をどのように使用するかをコントロールすることができます。

写真の著作権には以下のような権利が含まれます。

  1. 複製権
    写真をコピーする権利。写真家は他人が無断で写真をコピーすることを禁止することができます。
  2. 公衆送信権
    インターネットやテレビなどで写真を公に送信する権利。これにより、写真家は写真がネット上で無断使用されるのを防ぐことができます。
  3. 展示権
    写真を展示する権利。写真家は自分の写真をギャラリーや展覧会などで展示するかどうかを決定できます。
  4. 譲渡権
    写真の原本や複製を他人に売ったり譲渡したりする権利。写真家は自分の作品の販売を管理できます。
  5. 翻案権
    写真を元に新たな作品を作る権利。例えば、写真を使ってポスターを作るなどの二次利用を管理できます。

つまり、写真は撮影した人の許可がなければ、無断でデザインに使うことができないのです。

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著作権侵害するとどうなる?

著作権を侵害すると、法律的なトラブルに巻き込まれる可能性があります。具体的には以下のような結果が考えられます。

  1. 損害賠償請求
    著作権者から損害賠償を請求されることがあります。これは、著作権を侵害したことによる経済的な損失を補償するためのものです。
  2. 差止請求
    著作権者は裁判所に対して、侵害行為をやめるよう求める差止請求をすることができます。これにより、無断使用を強制的に停止させられます。
  3. 刑事罰
    悪質な場合は刑事罰が科されることもあります。日本では、著作権侵害は10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、あるいはその両方が課される可能性があります。
  4. 信用失墜
    著作権侵害は社会的な信用も損ないます。特にビジネスにおいては、顧客や取引先からの信頼を失い、評判に悪影響を与えます。

これらの結果を避けるためにも、他人の著作物を使用する際には必ず許可を取るか、利用が許可されている範囲内で行うことが重要です。著作権を尊重することが、健全な創作活動と社会的信用を守るために不可欠です。


著作権侵害にならずにデザインを作るには

著作権侵害にならずにデザインで写真を使うには、大きく分けて3つの方法があります。

  • 自分で撮影する
    必要な写真を自分で撮影する方法です。ただし、被写体がイラストなどの著作物の場合は著作権者の許可を得る必要があります。また被写体が人物の場合は、肖像権を侵害しないよう、被写体となった人から写真の利用について了承を得る必要があります。
  • カメラマンに撮影を依頼する
    カメラマンに撮影を依頼する場合、写真の著作権はカメラマンのものとなります。なので、著作権者であるカメラマンの許諾する範囲内であれば、著作権侵害にならずに写真を使用できます。依頼時に、あらかじめ写真の掲載範囲や、加工してもよいかなどを契約書上で取り決めておきましょう。場合によっては著作権を買い取るケースもあります。
  • 写真素材サイトを利用する
    デザインに合う写真をすべて自分で用意するのは難しい場合もあるかと思います。そんな時は、写真素材サイトを利用してみてはいかがでしょうか?素材サイトでは、いろいろな写真素材をダウンロードすることができます。無料で使用できるところもあります。サイトごとに利用規約が定められていますので、事前に確認してから使用しましょう。

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素材サイトの写真を使用するときのポイント

写真素材サイトを利用するときにチェックするポイントは、「個人利用なのか・商用利用なのか」「画像の加工をしてもよいか」「人物の肖像権」の3つです。

  • 個人利用?商用利用?
    個人利用は、自分自身や家族、友人のために著作物を使うことを指します。例えば、個人のブログに写真を載せたり、家庭内で映画を観たりする場合がこれに該当します。
    一方、商用利用は収益を目的として著作物を使用することです。例えば、お店のチラシやポスターに写真を掲載する場合が該当します。商用利用では、著作権者の許可を得ることが必要であり、許可なしに使用すると著作権侵害となります。よく聞く「商用フリー素材」とは、商用目的で使用することができるフリー素材、ということです。
    商用利用と一口で言っても、宣伝を目的としてチラシに画像を使う場合と、物販を目的として画像をプリントしたTシャツなどを販売する場合などで利用の可否が分かれることがあります。使用目的も踏まえたうえで各サイトの規定を確認しておきましょう。
  • 画像の加工について
    サイトによっては、素材の改変を禁止している場合があります。色の編集や、切り抜きなど、どんな加工ならOKかはサイトによって変わりますのでしっかり確認しましょう。
  • 人物の肖像権
    人物の写真に写っている人の肖像権についてです。顔が映っている写真など、個人が特定できる素材の場合、「モデルリリース取得済み」 と記載があるかないかをチェックしましょう。
    モデルリリースとは、写真や映像に写っている人物が、その画像や映像を特定の用途で使用することに同意する契約書のことです。取得済みの表記があっても、用途によっては仕様ができない場合もありますので、各サイトの規約を確認しましょう!

利用規約はサイトによって異なります。もし不明な点があれば、サイトの運営会社へ問い合わせましょう。

インクイットのデザイン作成時に写真が必要な場合

デザインデータ作成

インクイットにご依頼いただく印刷物に使用する画像は、素材の著作権・肖像権についてあらかじめ問題がないことをご確認の上、ご提供・ご入稿ください。

お客様から制作をご依頼いただいたデザインデータについて、お客様にいかなる法的紛争が発生した場合でも、
当社では一切その責任を負わず、また一切の補償を致しかねますのであらかじめご注意ください。

広告デザイン作成のご依頼で、写真素材のご支給が難しい場合は、当社でご用意できる素材の中からお選びいただくことも可能です!納期に余裕をもってご相談いただければ、事前にイメージに合う素材があるかどうかお調べすることもできます。詳しくはお問合せください。

いかがでしたか?デザインに写真など画像を使用するときは、

  • 自分が撮影した写真以外はあらかじめ許可が必要!
  • 素材サイトは規約を確認!
  • 人物写真では肖像権にも注意!

これらに気を付けていくことがポイントになるかと思います!

意外と知らない画像の著作権、気を付けて取り扱っていきたいですね。

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