こんにちは。インクイットブログ担当です。
デザインや印刷物を作成するとき、「どのフォントを選ぶべきか？」と悩んだことはありませんか？フォントは、見た目の印象だけでなく、可読性や伝えたいメッセージの伝わりやすさにも大きく影響します。
例えば、ビジネス資料ではシンプルで信頼感のあるフォントが適していますが、チラシやポスターでは目を引くインパクトのあるフォントが求められます。
本記事では、日本語フォントの基本的な種類（明朝体・ゴシック体など）や特徴を解説し、シーン別のおすすめフォントをご紹介します。さらに、フォント選びのポイントや、大判印刷での実例も交えて解説。フォント選びに迷ったら、ぜひ参考にしてください！
フォントとは？基本の知識
フォントとは、特定のデザインルールに従って作られた文字の集合体のことです。よく「フォント」と「書体」という言葉が使われますが、厳密には以下のような違いがあります。
- 書体（Typeface）：文字のデザインスタイル（例：明朝体、ゴシック体など）
- フォント（Font）：書体のデジタルデータ（例：「游ゴシック Regular」や「ヒラギノ明朝 W3」など）
特にデザインや印刷でフォントを選ぶ際は、書体の違いを理解し、用途に合ったものを選ぶことが大切です。
日本語フォントの主な種類と特徴
日本語フォントにはさまざまな種類がありますが、代表的なものを紹介します。
✅ 明朝体（みんちょうたい）
特徴：筆のような線の強弱があり、上品で読みやすい
用途：書籍・新聞・フォーマルなデザイン
✅ ゴシック体
特徴：均一な線で視認性が高く、力強い印象
用途：見出し・ポスター・チラシ
✅ 丸ゴシック体
特徴：ゴシック体の角を丸めた柔らかいデザイン
用途：子供向け・親しみやすいデザイン
✅ 楷書体・行書体
特徴：筆書き風の伝統的な書体
用途：和風デザイン・高級感のある印刷物
✅ デザイン書体・装飾書体
特徴：個性的なデザインで、特定の雰囲気を演出
用途：広告・ロゴ・タイトルなど
✅ 手書き風書体
特徴：ペンや鉛筆で田書きしたようなデザインで、ナチュラルな優しい雰囲気を演出
用途：見出し・商品POP・SNSのアイキャッチなど
おすすめ記事：【フォントサイズ換算表あり】1ポイントは何ｍｍ？Pt/mm/inch/級数の違いとは？
シーン別おすすめフォント
① ビジネス（資料・プレゼン・提案書）
読みやすく、信頼感のあるフォント例（游ゴシック、メイリオなど）
② 印刷物（チラシ・ポスター・パンフレット）
目を引きやすいフォント例（ヒラギノ角ゴ、ゴシックMB101 など）
③ Web・ブログ・SNS投稿
画面上で見やすいフォント例（Noto Sans JP、源ノ角ゴシックなど）
④ 和風・高級感を演出するデザイン
楷書・行書・デザイン書体の活用（青柳隷書、貂明朝など）
⑤ 子供向け・親しみやすいデザイン
丸ゴシック系（UDデジタル教科書体、こども丸ゴシックなど）
フォント選びのポイント
1．可読性（長文向きか、見出し向きか）
フォントを選ぶ際、見出しと長文では可読性の基準が異なります。
見出しは、パッと見たときに内容が伝わりやすいことが重要です。
見出しには視認性が高く、太めでインパクトのあるフォントが適しています。
長文では、目が疲れにくく、読みやすいフォントが重要になります。
長文の場合はシンプルで可読性の高いフォントを選びましょう。
書籍や文書などの印刷物・縦組みのテキストの場合は明朝体、
画面で見るデジタル・横組みのテキストの場合はゴシック体のフォントが適しています。
また、フォントだけでなく、文字と文字の間隔（カーニング）も読みやすいよう調整することが大切です。
2．デザインとの相性（シンプル or 個性的）
フォント選びには読みやすさも大切ですが、デザイン全体のトーンと相性の良い書体を選ぶことも大切です。
デザインを見る人の好みや、商品や店舗/ブランドのコンセプトに合わせてしっくりくるフォントを選びましょう。
3．使用環境（印刷 or デジタル）
印刷デザインでは、高解像度での再現性を重視し、紙の質や印刷方式に適したフォントを選ぶことが大切です。
特に小さい文字や細い線は印刷時に潰れやすいため、可読性を確認します。
看板や横断幕などの大判印刷の場合は、どのくらい離れて見るかを踏まえてフォントサイズを設定するとよいでしょう。
ウェブデザインでは、画面上での視認性や読みやすさを重視し、サンセリフ体（ゴシック体など）がよく使われます。
デバイスごとの表示差を考慮し、Google FontsやAdobe FontsなどのWEBフォントを活用すると良いでしょう。
小さな画面でも見やすいフォントサイズ、適切な行間・字間を設定し、パソコンでもスマートフォンでも見やすいレスポンシブ対応を考慮することが重要です。
4.商用利用の可否
フォントの商用利用可否は、フォントのライセンスによって異なります。
フォントのライセンスには、一般的に以下の種類があります。
フリー（無料）フォント
商用利用可のものもあるが、使用できる範囲はフォントにより異なるので、ライセンス条件を確認しましょう。
Google Fontsや一部のオープンソースフォントは商用利用OK。
有料フォント（商用ライセンス）
購入またはサブスクリプション契約が必要（Adobe Fontsなど）なフォント。
利用範囲（印刷・WEB・アプリなど）によって制限がある場合があります。
システム標準フォント
OSに付属のフォントは個人利用可だが、商用利用は制限される場合があるフォント。
フォントを使用する際は、必ずライセンスを確認し、適切に利用しましょう。
おすすめ記事：イラレ初心者必見！フォントのアウトライン化とは？入稿前に知っておきたい基本と手順
【実例】大判印刷でのフォント選びのポイント
大判印刷でのフォント選びの実例として、横断幕のデザイン例をいくつか紹介します！
それぞれNG例・OK例を紹介しますので、シーン別のフォント選定の参考にしてみてください。
横断幕の使用フォント例：テナント募集
不動産などのビジネス用途の場合は、遠くからでも視認性が高い太目のゴシック体がおすすめです。
細い文字や手書き風/デザインフォントは可読性が下がってしまいますのでこの場合は適当ではありません。
横断幕の使用フォント例：ラーメン屋台・キッチンカー
屋台やキッチンカー等、フード関連の横断幕のデザインはシズル感が重要です。
視認性と、食欲をそそるおいしそうな雰囲気の表現を兼ねた太目の筆文字がおすすめとなります。
ゴシック体や丸ゴシックは読みやすいですが、やや事務的な雰囲気となってしまいます。
横断幕の使用フォント例：地域のこどもまつり
子供やファミリー向けのイベントは、楽しそうな・親しみやすい雰囲気の丸ゴシック体がおすすめです。
明朝体ですと固い印象となってしまい、子供向けの用途には合いません。
いかがでしたか？
フォントは、単なる文字のデザインではなく、視認性や印象、伝えたいメッセージに大きな影響を与えます。
フォント選びに迷ったら、本記事のポイントを参考にしてみてください。適切なフォントを選ぶことで、伝えたい内容がより効果的に伝わり、デザインのクオリティも向上します。
デザインや印刷の際には、ぜひフォントの種類と特徴を意識して、目的に合ったものを選んでみましょう！
看板やタペストリーなどの大判印刷についての不明な点がございましたら、お気軽にお問合せください！
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