【K100%?リッチブラック?】黒色をきれいにプリントするには?

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こんにちは。インクイットブログ担当です。

本日はプリント豆知識として黒色についてお話ししたいと思います。インクイットでもよく印刷をされているお客様から『黒を濃くプリントしたい』『リッチブラックでプリントしてください』等のご要望を受けることがあります。そういったときはどうすればよいでしょうか?

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黒色の種類

黒色の種類はCMYKのカラー領域では様々な種類が作成出来ます。印刷業界で一般的に言われているのが【スミベタ】【リッチブラック】【レジストレーション】の3点になります。CMYKカラーはC:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー、それとK:キープレートで、CMYの3色を混ぜて黒色に近づく『減法混色』と呼ばれる色の三原色にKを追加したものです。印刷やプリントする時に色を混ぜすぎると乾かなくなってしまう(飽和してしまう)のであらかじめ黒色に近い色を用意しておいて濃い色でもインク量を少なくする工夫になります。

CMYKとRGBの違いについて詳しくはこちら!

【スミベタ】
スミベタと呼ばれる色はK100%で作成される色の事を指します。印刷業界では版を色ごとに作成し、それを重ねてプリントするので、CMYで黒色を表現しようとして版がずれるとずれた部分にCやMやYが見えてしまうので、Kの一色で黒色を表現する事があります。細い文字や線などはこのスミベタで表現されることが多いです。

スミベタK100%
K:100%のスミベタ

【リッチブラック】
スミベタは細い線などはきれいに表現できますが、塗りの表現としては薄く感じてしまう場合もあります。「黒色を締めたい」「濃い黒色を表現したい」などのご要望がある場合はこのリッチブラックを使用することがあります。その場合にはK100%に対してCMYをそれぞれ数十パーセントずつ加えることで色に深みを持たせることが多く、印刷所ごとでそのパーセントはまちまちです。色調整において黒色にシビアな場合は「赤っぽい黒にならない様に注意してください」等のご要望が有ったりするので、それに合わせてインクのパーセントを変化させています。

リッチブラック
CMY:30% K:100%のリッチブラック

【レジストレーション】
イラストレーターでデータ作成をしている時にトンボの作成を行うと、このレジストレーションで線色が作成されます。これは特色の状態なのですが、CMYKに変換するとすべてのパーセンテージが100%になっています。印刷ではあえてこの線をCMYK100%で作成することで版ズレの有無を確認出来るようにしています。トンボは絵柄の外側なので、版ズレが起こっていたとしても絵柄自体が許容範囲であればNGにならないで済みます。

レジストレーション
特色のレジストレーション:CMYK変換ですべて100%の黒色

インクジェットでの黒色

CMYKインク

インクジェットでは版を作成しないので、版ズレのリスクはありませんが、黒色の濃度についての考え方と共通するところがあります。レジストレーションはインク量が最も多いので、プリント時に乾きにくいです。裏移りしてしまうなど他の色よりもトラブルになる事は多いですので、トンボであってもレジストレーション以外の黒色がおすすめです。

広い範囲の黒ベタがあるデザインや、黒色をしっかり発色させたい場合は、CMYを30%程度に設定したリッチブラックが無難です。ただし、印刷する素材によって発色が変わりますのでこだわりたい場合は事前の色調整をご相談ください!

PCでデザインデータ作成をしている時に、画面設定等を特にしていない場合には黒色の細かな違いが分からないかと思います。一番困るのはRGBカラーのデータをCMYKカラーに変更した時に見える黒色がレジストレーションに近いCMYKを多めに使用している場合があり、その後CMYKカラーで作成したスミベタK100%と色の差が出てしまう時です。そういったトラブルを避けるためにも、黒色の同一色の選択などで念のための確認をしておいた方が良いかもしれません。

いかがでしたか?黒色は高級感あるデザインでは重要な色味になると思います。

インクイットでの入稿データでわからないことがあればご質問お待ちしております。是非お気軽にご相談ください。

インクイットブログ担当

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