【フォントサイズ換算表あり】1ポイントは何mm?Pt/mm/inch/級数の違いとは?

データの作り方

こんにちは。インクイットブログ担当です。

印刷デザインに欠かせない要素である文字・フォント。

適切なフォントサイズの設定は、デザインの完成度や視認性の向上につながります。

「フォントのサイズってポイント/mm/級などいろいろな単位があるけど、わからない」

「サイズの換算方法を知りたい!」 という方には必見の内容です!

デザインの経験がなくても、この記事を読めばフォントサイズについて理解が深まり、

印刷物の発注やデザインの依頼の際に役立ちます!

目次

よく使われるフォントの単位

まずは、ポイント・級数・ミリメートルなど代表的なフォントの単位について知っていきましょう!

ポイント(Pt)

1Pt=およそ0.35mm です。

現在、メジャーな文字サイズの単位といえば”ポイント”ではないでしょうか。

ポイントの発祥は、ヨーロッパの活版印刷の時代です。

活版印刷とは、金属で作った文字(活字)を並べて版を作り、印刷をする方法です。

一つ一つの文字のサイズをそろえるために生まれた単位がポイントです。

古くは ”フルニエ・ポイント” ”ディドー・ポイント” ”アメリカン・ポイント”など様々な単位があり、1ポイントをどのくらいの大きさとするかは時代・地域によって違いました。

DTPポイントとJIS規格のポイント

現在は”DTPポイント”という規格が広く使用されています。

Adobe のソフトや、Microsoft Officeのソフトでも、”DTPポイント”が用いられています。

日本工業規格(JIS規格)のポイントとは、少しサイズが違います。

DTPポイントでは、 1Pt = 0.3528mm(1/72インチ) です。

JIS規格では、 1Pt = 0.3514mm です。

まずはざっくり 1Pt = 0.35mm と覚えておきましょう。

ポイント-ミリメートル換算表を見る

ミリメートル(mm)

1mm = およそ2.83Pt  です。

イラストレーターでは、フォントサイズの単位をmmにすることもできます。

1mm = 0.1cm = 0.001M です。

日本ではメートル法が使用されていますので、デザインや印刷に詳しくない方でもサイズをイメージしやすい単位です。

インチ(in)

1in = 25.4mm です。

イラストレーターでは、フォントサイズの単位をインチにすることもできます。

インチは、ヤード・ポンド法の長さの単位です。

日本では電化製品やタイヤのサイズでよく使われていますね!

日本国内の印刷物のサイズではあまり使用されませんが、海外のデザイン業務などで使用する場面があるかもしれません。

級数(Q)

1Q = 0.25mm 

1mm = 4Q となります。

級数とは、日本独自の文字サイズの単位です。

DTPの普及前に、写植(文字を印画紙やフィルム上に焼き付ける印刷技術)の現場で使用されていた単位です。

単位は Q です。

級数は、ポイントと比べ単位の換算がしやすいため、今でも印刷業界で広く使用されています。

ポイント・mm・級数の換算表

ポイント(Pt)/ミリメートル(mm)/級数(Q)の単位換算表

※DTPポイントでの値・小数点第2位以下四捨五入

級数(Q)/ミリメートル(mm)/ポイント(Pt)の単位換算表

級数(Q)ミリメートル(mm)ポイント(Pt)
10.250.71
20.51.42
30.752.13
41.02.83
51.253.54
61.54.25
71.754.96
※DTPポイントでの値・小数点第2位以下四捨五入

【シーン別おすすめ】印刷に適したフォントサイズ

印刷でよく使われるフォントサイズの大きさ目安

フォントサイズの大きさの目安の図です。

※こちらの画像はご使用のディスプレイにより、見え方が変わる場合がありますのでご注意ください。

ポスター・パネルなどにおすすめのフォントサイズ

屋内ポスター

タイトルや見出し:100Pt~

小見出し:72Pt~

本文:48Pt~

大判ポスターの場合は、離れたところから見た人にも気づいてもらえるよう、見出しやタイトルを大きく設定しましょう!

学会ポスターなど、文章量が多く、近づいてじっくり読むようなものでも本文のフォントは36Pt以上がおすすめです!

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横断幕・タペストリーなど大型の印刷物のフォントサイズ

キッチンカー用のタペストリー/垂れ幕

タイトルや見出し:150Pt~

タイトル以外のテキスト:120Pt~

離れたところから見ることが前提の大判の横断幕やタペストリーは、とにかく大きいサイズで設定することが大切です!

また、色合いも読みやすく・目立つ色合いにすることで発見されやすくなります。

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A4チラシにおすすめのフォントサイズ

タイトル・見出し:50~100Pt

小見出し:12~24Pt

本文:9~20Pt

手に取ってじっくり見るチラシやはがき類は、可読性が高いフォントサイズでデザインすることが大切です。

インパクトを出したいシーンではタイトルを大きくしたり

シニアがターゲットの場合は読みやすさに配慮して本文のフォントサイズを大きめに設定するなど

シーンに合わせて調整していきましょう。

名刺やショップカードにおすすめのフォントサイズ

会社名:11~12Pt

氏名:16~17Pt

住所など補足情報:7~8Pt

デザインの範囲が限られる小さなカード類では、優先順位を考慮しつつ、必要な情報を過不足なく配置することが重要です。

フォントのサイズで注意したいこと

共同作業では単位を合わせておくことが重要

DTPポイントとJIS規格のポイントでは1Ptあたり0.0014mmの誤差が出ます。

一見軽微な差ですが、文字数やフォントサイズが大きくなると、誤差も大きくなります。

複数人のデザイナーや異なる環境で作業を進める場合には各環境で同じ単位を使用するように、設定に注意を払う必要があります。

文字や背景の色とのバランス

文字がつぶれてしまう状態のイメージ

特に小さいフォントサイズの場合、黒などの濃色背景に白い文字の場合、文字がつぶれて読めなくなってしまう恐れがあります。

可能な限り実際のサイズでテスト印刷をして見え方を確認しておくと安心です。

見る人の立場に立ったフォントの設定を!

何よりも大切なのは、その印刷物を見る人にとって見やすいサイズ感で設定するということです。

デザインの進める前に、ターゲットとする人にとってどんなデザインが見やすく、魅力的なのか検討しましょう。

いかがでしたか?

適切なフォントサイズ選びは、印刷物の成果に直結します。

各単位の違いを理解し、見る人の立場に立ってデザインや発注手配を進めていきましょう!

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