こんにちは。インクイットブログ担当です。
世の中には、いろいろなデザインの視覚情報が表示されています。
しかし、人によって色の見え方は異なり、特に色覚の多様性を持つ方にとっては、
特定の色の組み合わせが識別しにくいことがあります。
誰にとっても見やすく、情報が正しく伝わるデザインをすることが
看板・横断幕・懸垂幕などの大判印刷においても重要です。
今回は、”誰にとっても見やすい配色”のカギとなる”カラーユニバーサルデザイン”とは何か?
その取り入れ方の基本を紹介していきます!
カラーユニバーサルデザインとは?

カラーユニバーサルデザイン(CUD)とは、色覚の多様性に配慮し、誰にとっても見やすく、正しく情報が伝わるように工夫されたデザインのことです。
色の違いだけに頼らず、コントラストや形状の工夫を取り入れることで、より多くの人が識別しやすいデザインを実現します。
色覚の多様性とは、人によって色の見え方が異なることを指します。
特に、先天的な色覚特性を持つ人は、一部の色の区別が難しい場合があります。
色覚のタイプによって見分けづらい色のパターン
先天的な色覚特性を持つ場合、下記のような色の見分けが難しい場合があります。
- 緑から赤までの範囲の見分けが難しい
- 紫から青までの範囲の見分けが難しい
- 濃い赤が黒に見える
また、加齢に伴い色覚機能が弱くなることもあります。
”色の見え方は人によって個人差が大きい”ということを念頭に置き、
多様性に配慮したデザインをし、正しく情報を伝える工夫が求められます。
カラーユニバーサルデザインを取り入れることで、より視認性が高く、より確実に情報伝達できるデザインが可能となります。
【おすすめ記事】特色とCMYKの違いを解説!インクジェットで使える?指定時のポイントも徹底紹介
大判印刷(看板・横断幕・懸垂幕)で気をつけるポイント
色の明度・彩度のコントラストをつける
文字情報は、文字と背景のコントラストを十分にとることが重要です。
同じ明度(明るさ)、彩度(鮮やかさ)で色相(色の種類)だけを変えた場合、
識別しづらい組み合わせとなりやすいです。
色相だけを変えるのではなく、彩度や明度の差を大きくつけることで、識別しやすくなります。

NG例:「赤×緑」「青×紫」など色覚特性によって識別しづらい組み合わせ
OK例:「青×白」「黒×黄」などコントラストの高い組み合わせ
赤色の表現

赤色は、黒色やこげ茶と混同しやすいカラーです。
赤と黒の組み合わせや、暗い赤は避け、
赤と白の組み合わせにしたり、赤色をオレンジに変えるなどするとより識別しやすくなります。
色の違いだけでなく、アイコンや線種で補助する
色だけでなく形やパターンで区別をつけることも有効です。
ラインであれば、実線だけでなく、点線や二重線を用いたり、線の太さを変えることで識別しやすくなります。

塗りつぶしも、色だけでなく、枠線をつけたり、斜線やドット、チェックなどのパターン(ハッチング)を加えることで識別しやすくなります。

文字のデザインも視認性・可読性を高める
フォントの種類も見やすいものを選びましょう。
可読性を意識して文字サイズを大きくする、線の太いフォントを選ぶ、誰もが読みやすいようにデザインされた”UD書体”のフォントを選ぶ、などの工夫が有効です。
大判印刷の場合は、どのくらいの距離から見るのか?というポイントもふまえて文字のサイズやデザインを決めていきましょう!
背景に模様を入れすぎると文字が読みにくくなる
文字の背景は、模様が入っていると可読性が落ちてしまいます。

単色やグラデーションで落ち着いた背景を選ぶ、模様の入った背景の場合は文字の下に単色の図形を置く、文字にフチを付けるなどして読みやすい表現をすることがおすすめです。
【おすすめ記事】金赤とはどんな色?意味からインクジェットで使われるCMYK値まで解説
簡易的にチェックする方法
視認性について、簡易的にチェックをしたい場合は、一度デザインを白黒でプリントします。
カラー情報がない状態でも視認性の高いデザインとなっているかをチェックしてみましょう。
ただし、白黒コピーでの明暗の再現は必ずしも実際の見え方とは一致しないため、
精度の高いチェックが必要な場合はシミュレーションソフトを用いたり、当事者の方によるチェックを依頼するとよいでしょう。
カラーユニバーサルデザインに適した配色例
配色パターン | 見やすい組み合わせ | 避けるべき組み合わせ |
高コントラスト | 黒×黄色、青×白、黒×白![]() | 青×紫、オレンジ×黄![]() |
ソフトな配色 | ライトグレー×紺、クリーム×茶![]() | ピンク×水色、黄×黄緑![]() |
いかがでしたか?
カラーユニバーサルデザインは、すべての人が情報を正しく受け取るために重要です。
特に看板・横断幕・懸垂幕などの大判印刷では視認性を意識することが必須となります!
適切なコントラスト・配色・形状を工夫して、より多くの人に伝わるデザインを心がけてみましょう!
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